Light Vehicle Tax
バイクの軽自動車税——4月1日がすべて、還付はありません
バイクの税金でいちばん大事なのは日付です。4月1日時点で持っている人に1年分がまるごと課され、途中で手放しても1円も戻りません。四輪の自動車税とはここが決定的に違います。
賦課期日は4月1日(地方税法第449条)。月割課税も還付もありません。だから手放すなら3月31日までに手続きを終えるのが正解。標準税率は原付2,000/2,400円、軽二輪3,600円、小型二輪6,000円。🔴 滞納があると250cc超は車検が通りません。
誰に、どこの市町村が課すのか
軽自動車税は、軽自動車等に対し、主たる定置場所在の市町村において、その所有者に課する。
ポイントは2つです。
- 課税するのは「主たる定置場」の市町村——住民票の住所ではありません。単身赴任などで実際に置いている場所が違うときは、置いている場所が基準です
- 課されるのは「所有者」——使用者ではありません。ただし所有権留保(ローン)の場合は、第444条により買主を所有者とみなして課税します
なお「軽自動車等」には、原付・軽自動車・小型特殊自動車・二輪の小型自動車がすべて含まれます(第442条第1号)。バイクは3区分とも軽自動車税の対象です。
原付は市区町村が標識を交付しているので、ナンバーの手続き=税の手続きです。軽二輪・小型二輪は運輸支局で書面を直したあと、別に税の申告窓口へ寄る必要があります(支局での動き)。
賦課期日は4月1日——これがすべてです
軽自動車税の賦課期日は、四月一日とする。
4月1日時点で持っている人に、その年度の1年分がまるごと課されます。4月2日に買った人には、その年度は課されません。逆に4月2日に手放しても、1年分を払います。
| いつ手放したか | その年度の税 |
|---|---|
| 3月31日までに廃車・名義変更が完了 | かからない |
| 4月1日に完了 | 自治体の扱いによる(要確認) |
| 4月2日以降に完了 | 1年分を払う(1円も戻らない) |
3月中旬までに動いてください。3月下旬の運輸支局と市区町村の窓口は、1年でいちばん混みます。待ち時間で日をまたぐと、そのまま1年分の差になります。
売っただけで名義が動いていなければ、4月1日時点の所有者はあなたのままです。売る側は、名義変更が済んだかどうかを必ず確認してください。原付なら廃車申告受付書のコピーをもらっておくのが確実です。
月割も還付もありません
これが四輪の自動車税との決定的な違いです。
| 自動車税(種別割) =四輪の普通車 | 軽自動車税(種別割) =バイク・軽自動車 | |
|---|---|---|
| 賦課期日 | 4月1日 | 4月1日 |
| 年度途中の取得 | 月割で課税 | 課税なし(翌年度から) |
| 年度途中の抹消 | 月割で還付 | 還付なし |
地方税法の軽自動車税の条文(第442条〜第463条)を通して読んでも、月割課税や還付を定めた条文は1つもありません。「制度として存在しない」ということです。
4月2日以降に買えば、その年度の軽自動車税はかかりません。買うなら4月2日以降、手放すなら3月31日まで——これが税だけを見たときの答えです。
標準税率の一覧
地方税法第448条第1項の標準税率です。
| 区分 | 標準税率(年額) |
|---|---|
| 原付 総排気量50cc以下、または定格出力0.6kW以下 | 2,000円 |
| 原付 二輪で50cc超90cc以下、または0.6kW超0.8kW以下 | 2,000円 |
| 原付 二輪で125cc以下かつ最高出力4.0kW以下(新基準原付) | 2,000円 |
| 原付 二輪で90cc超(上の行に当たるものを除く) | 2,400円 |
| 原付 三輪以上(ミニカー)で20cc超または0.25kW超 | 3,700円 |
| 軽二輪(二輪の軽自動車。側車付を含む) | 3,600円 |
| 小型二輪(二輪の小型自動車) | 6,000円 |
地方税法第448条第2項により、市町村は標準税率の1.5倍を超えない範囲で独自の税率を定められます。実際の金額はお住まいの市区町村の条例によります。納税通知書の金額が上の表と違っていても、間違いとは限りません。
軽自動車税は毎年かかる地方税、自動車重量税は車検のときにかかる国税です。混同しやすいので分けて覚えてください(重量税の額はこちら)。
新基準原付の2,000円
表の太字の行が、いわゆる新基準原付です。条文はこう書いています。
ハ 二輪のもので、総排気量が〇・一二五リットル以下かつ最高出力が四・〇キロワット以下のもの 年額 二千円
排気量が125cc以下でも、最高出力が4.0kW以下に制御されているものは、税額の上では原付一種と同じ2,000円になります。
従来なら「90cc超=2,400円」に入るはずの車両が、出力制御によって2,000円の区分に落ちる、という作りです。手続きの窓口は市区町村で変わりません。
同じ125ccなのに友人と金額が違う——この区分を疑ってください。最高出力が4.0kW以下かどうかで分かれます。標識交付証明書や車両の諸元表で確認できます。
納税通知書はいつ来るのか
軽自動車税の納期は、四月中において、当該市町村の条例で定める。ただし、特別の事情がある場合には、これと異なる納期を定めることができる。
条文は「4月中」ですが、実際には5月に通知が来て5月末納期という自治体が多くあります(ただし書きの「特別の事情」による運用)。
徴収方法は普通徴収——つまり市町村から送られてくる納税通知書で払う方式が原則です(第451条第1項)。ただし原付については、標識を交付するときに証紙で徴収する方法も認められています(同条第3項)。
- 納付先:金融機関、コンビニ、市区町村窓口、口座振替、電子マネー・アプリ決済(自治体による)
- 🔴 納税通知書の右側の「納税証明書」部分は切り取らずに保管してください(次章)
納税証明書と車検の関係
自動車の使用者が第六十二条第二項……の規定により自動車検査証の返付を受けようとする場合……には、当該自動車の使用者は、当該自動車の所有者が当該自動車について現に自動車税又は軽自動車税の滞納……がないことを証するに足る書面を提示しなければならない。
3 国土交通大臣は、第一項の書面の提示又は前項の納付の事実の確認がないときは、自動車検査証の返付をしないものとする。
「返付をしない」=車検が通らないということです。250cc超に乗っている人にとっては、税の滞納がそのまま車検の停止につながります。
四輪の普通車が納める自動車税(種別割)は電子化が進んでいますが、軽自動車税は市区町村ごとの管理なので、いまも紙で確認する運用が残っています。5月に届く納税通知書の右側の「納税証明書」を、切り取らずに保管してください。コンビニ払いをすると、そこに領収印が押されます。
- 紛失した場合——市区町村の窓口で再発行できます(手数料がかかる自治体もあります)
- ⚠ 納付直後は、システムに反映されるまで1〜2週間かかることがあります。滞納分をあわてて払って翌日に車検、というのは危険です
通知が来ない・二重に来るとき
通知が来ない
| 原因 | 対処 |
|---|---|
| 引っ越して住所変更をしていない | 住所変更を行う。転送期間(1年)が切れると届きません |
| すでに廃車・名義変更が済んでいる | 正常です |
| 単に届いていない | 市区町村に問い合わせる。放置すると延滞金がつきます |
売ったのに通知が来る
名義変更が済んでいません。4月1日時点であなたが所有者だったということです。
- 原付——自分で廃車申告をしていない可能性が高いです。すぐに旧市区町村へ(郵送可の自治体が多い)
- 軽二輪・小型二輪——買った人が名義変更をしていないか、支局で書面は直したが税の申告窓口を飛ばした可能性があります
賦課期日の時点で所有者だった以上、課税は有効です。翌年度以降を止めるために、いま手続きしてください。買った相手に事情を説明して名義変更してもらうか、原付なら自分で廃車申告を出します。
二重に来る
引っ越し後に旧市区町村と新市区町村の両方から来ることがあります。主たる定置場は1つなので、どちらか一方が正しい課税です。両方に連絡して整理してもらってください。
グリーン化特例と重課
四輪の軽自動車には、燃費性能に応じたグリーン化特例(税率の軽減)や、13年超で税率が上がる重課があります。
グリーン化特例の対象は三輪以上の軽自動車で、二輪は対象外です。経年による重課も、二輪には設けられていません。バイクの軽自動車税は、何年乗っても金額が変わりません。
混同しやすいところです。軽自動車税(毎年)は変わりませんが、自動車重量税(車検ごと)は13年・18年経過で上がります(250cc超の場合、2年で3,800円→4,600円→5,000円)。重量税の詳細はこちら。